2011-09-07
今回の台風で近畿地方の山間部が打撃を受けました。死者、行方不明者が100名を超えています。改めて自然の脅威を感じずにはいられません。
被害の映像が映し出されますが、そこでのメディアの問い掛けに大きな疑問を感じます。
「避難勧告は出されましたか?聞いてましたか?」
たった今、被害に遭った、または危ない目に遭った人たちへです。これ、複数見ました。
状況を伝えることが、報道として必要なのは理解できます。
たった今、聞かなければいけないことなのか?しかも第三者が。さも、避難勧告が出されていなかっかたら、行政の責任、と、炊き付けるような問いです。
地震、津波、台風、誰が、どの程度の大きさになるか、予言できる人はいません。津波があったら危険な地域、がけ崩れの恐れがある立地、各々それなりにわかっているはずです。もしものために、準備をするのはそれこそ自己責任が原則。そのために保険があったりもする。避難勧告がなかったから、と、責めるのには違和感を感じずにはいられません。
そこから「生きる力」は育まれるのでしょうか?そうならないために、「知恵」や「工夫」をする。それでも予想がつかない、避けきらない人災、天災が起こる。そりゃ~そう。この世の中に「生きている」わけだから。生きていたら何が起こるかはわからない。明日、何が起こるかも。
きっとこれからは、何かあったら「避難勧告」になりますね。「雨が降る」ってだけでかも知れない。
いじめで自殺があった場合もそう。いじめの報告があったか?学校はそれ以前のSOSを見逃していなかったか?それを被害者の親族に焚き付ける。取り上げる。
そりゃ、行政や、教育委員会もたまったもんじゃない。そうなると、責任が降りかからないような対処になってしまっても致し方ないと。
この報道を見て、日本の、日本人の良さが、失われていっているような気がせずにはいられません。